ミニ屏風と京扇子の倉屋![]() Top>京扇子について 1, 京扇子の歴史 京扇子のはじめは、檜を薄く削って紐で組み合わせた、 檜扇が最初と言われています。平安時代初期、檜扇は おもに宮廷等の儀式に使われる様になり、 儀式扇的な要素が強くなりました。 その後、骨の数が5本の「かわほり」
(逆さに見ると蝙蝠に似てる事からその様に呼ばれた) と呼ばれる紙扇が作られるようになりました。 「かわほり」は、竹と紙でできていて、携帯に便利で軽く、 風もよく来る為、重宝されました。 彩色された扇や絵が描かれた扇が作られることになり、 宮廷から庶民へと広くゆきわたる様になったのです。 やがて、扇は、能、狂言、舞、茶道、等の用途に応じ、 多様な扇子が作られる事になりました。 京都では、現在の五条通寺町の地に、かつて、 一遍上人開祖「時宗寺院新善光寺」というお寺がありました。 「御影堂」と呼ばれていたその寺院で、尼が扇を折って販売 していたのが商としての始まりではと言われています。 堂内には香阿弥、持阿弥等、阿弥と呼ばれる寺坊が15も
あり、扇をつくり、それを生業としていた様です。 のちには尼だけでなく、髪美しき化粧をした美しい女房まで
扇作りに励んでいた様子が古い書物に書かれています。 それほど「御影堂の扇」は有名で各地から入洛した庶民に
重宝されました。 現在、五条大橋のたもとに扇発祥の”扇塚”が建っています。 ![]() ![]() 2, 京扇子の出来るまで *竹(扇骨加工)* 1,胴切 2,割り竹 3,せん引き(割り竹を必要な部分にへぐ) 4,目もみ(要を通す穴をあける)
5,あてつけ(竹材に要用の穴をあけその穴に串を通し
板状にし、独特の曲がった包丁で削って成型) 6,白干し(天日にさらす) 7,磨き・塗
8,要打ち
9,末削(紙の間に入る扇骨「中骨」を薄く細く削る)
![]() *紙* 地紙加工 10,合わせ(芯紙を中心に皮紙を2枚、計3枚を糊で 貼り合わせます) 11,乾燥
12,裁断(用途に合った扇面の大きさに裁断します) 加飾 13,箔押し(地紙に薄い箔を貼ります)
14,上絵(手描き・切型刷り込み・版木つき等
絵師による彩色) 15,木版画摺り ![]() *折り加工* 16,折り(湿らせた地紙を折り型に挟み折り目を付ける) 17,中差し(3枚合わせの中心の芯紙に中骨が入る様に
隙間を開ける) 18,万切(天地を所定の寸法に包丁で切る) ![]() *仕上げ加工* 19,中附け(中骨にのりを付け1本1本中差で開けた 隙間に差込ます) 20,万力掛け(中附けをした紙と骨に重しを1晩かけ
折り目を綺麗にします) 21,親あて(親骨を熱して「親ため」反りをつけた親骨を 紙に接着する) 22,検品・・・・・・・・・・完成!
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